UTokyo bicycle racing team

 熱すぎる二日間だった。実を結ぶとはこういうことをいうのだろうか。練習すれどもぱっとしなかった秋からのシーズン、それが無駄ではなかったことを年を越す前に証明できた。そしてなにより完全にチームプレイが機能することによって、アシストを受けた坂田さんや僕は力を倍増して他大に挑んだ。

 昨日の六大戦TTTの疲労が全身に感じられる中、目が覚めて日曜は始まった。ともかく入念なアップとストレッチによって身体をほぐすことが必要だった。クラス3のみんなが攻勢にでて大田さんがポイントを一着通過するところを幸先よく見届けて今井さん・高木さん・僕はアップするべく公園の外を回った。高木さんの調子が良すぎて、アップでちぎられそうで頼もしかった。
 クラス3では坂田さんが粘り強く3位に食い込んだ。いい兆しだ。大田さんとともにピスト班なのによく頑張ってくれたみたいだった。東さんと有田さんが積極的にアシストして功を奏したらしい。一年生も無事完走してクラス3の収穫も多かった。
 そしていよいよクラス2出走。中央のエース・渡辺選手が欠場という連絡で若干運がまわってきたような気がした。それでもあきらかに実績では格上の選手が多く、引きずり回されるような展開を予想していた。ともかく粘り強く走り続け、後半ポイントにからむことにする。
 序盤・集団の中に完全に潜伏する。懸念としては初期段階のアタックが決まってしまうこと、および前半のポイントが決定打になってしまうこと。これに関しては事前打ち合わせにより今井さんが潰しに入ることが決まっていたのでそれに託す。後ろから見ていて今井さんが前方で暴れ回っているのがわかった。今井さんが得点にからんだおかげで、実際に点を取ることが出来たのはわずかな人数に留まった。高木さんは涼しげな顔で同じような位置にいる。周回ポイントを取りに行くスプリントは、足を使わないように注意しながらも後ろから流れに乗ってその気になれば前に出られるかどうか速さを計りにいく。どうやらやれそうだ。
 3周め、この周を最初のポイントを取りに行く周にしようと考えながら走り続ける。しかし四分の一程走ったところで恐れていたアクシデント発生。逃げが出る。今井さんは序盤のスプリントにからんで若干弱っていたので、いつもなら自分ですぐさま追わなくてはならない状態である。しかし、遠ざかっていく3人目のジャージの色は・・・ライトブルーだった。高木さんだ。
 はっとそのことに気がついて今井さんに伝え、今度は集団を抑えにまわる。ローテーションをかき乱し、周囲をいらつかせ、集団のスピードを上げるために他の選手に足を使わせる。かなりうまく抑えが効いて、中央の選手はいらつきのあまり肩を押してきて(精神的ダメージを与えることに成功)、O-Vestの人は積極的に前を引かざるをえなかった(物理的ダメージを与えることに成功)。邪魔だよ!とかいわれたが、邪魔しているんです、といおうとして、しかし黙っていた。
 5周めで高木さん達を吸収。カウンター警戒。さっきとは逆にローテを積極的にきれいに回してペースを上げるように心がける。どうやら純粋スプリントでなければやれることがわかってきたからだ。そして下りで1キロ単独アタック。最後に十時君に刺されたが成功。7周め、今度は今井さんがついてきてくれて、アシストを受け成功。8周め、日大の選手の逃げに乗ってポイントゲット、9周め十時君に次いで2位通過スプリント。
 そして最後、逃げたかったのですがかなり集団がナーバスで、ちょこっと逃げた人を蜂の巣状態にしていたのでスプリントを決意。しかし・・・・へぼスプリントに終わり、十時君に逆転されてしまった。やはり監督もおっしゃったようにこの展開で勝てないのは問題です。スプリントにあきらかな欠陥がある。
 とはいえ学連の面子がそれなりにそろった中で2位入賞はやはり大きな意味がある。商品のヴァームでみんなで乾杯したのは最高だった!
Special Thanks
今井さん・高木さん。二人とも普通に走れば完走できたのに僕のために動いて身を犠牲にしてくださいました。そして勝てなくてごめんね。
チームのみんな!応援よく聞こえました。これからもがんばろう!
監督・OBの皆様。いつも応援ありがとうございます。全員これからも精進します!