UTokyo bicycle racing team

ゲーム性ゼロのTTTと打って変わってゲーム性の最も高いクリテリウムでも東大から入賞者を出すことができたことは、大きな意味を持つ。地力があるだけでなく、勝負で勝ちを狙えるチームであることが証明された。

今井の視点
1〜2周目。序盤からアタックが積極的にかかることを警戒して、集団前方でローテに加わる。かかったらいつでもつぶしにいけるポジションをキープ。すると意外とアタックがかからず、ゴール前までいいポジションで到達したので、ポイントをつぶしにスプリントに加わる。一周目3位、二周目2位に入ることができて、チームに勢いをつけることができたと思う。
3〜4周目。3周目で三人が逃げる。よく把握せずに集団を引いていたところ、西薗に高木が逃げに入っていることを知らされる。修正して、集団を勢いづかせないように、したたかに走る。高木が逃げに入っているおかげで、東大は引く義務が無くなり、足を休ませることができた。2周目までで一時的にきつくなっていたので、この休息はこの後のアシストにつながった。
5周目。西薗が残り二キロ弱からロングスパート。俺は集団をつぶしにかかる。追走アタックがかかったら、そいつの後ろに付くことでアタッカーの戦意をそぐとともに、ローテーションを分断する。3度つぶして「右コーナー」を終えるところまで集団にローテをさせなかったので、アシストはうまくいったと思う。コーナーの後、数人を逃がしてしまい追いつかれるが、西薗が逃げ切るのを見てガッツポーズ。
6周目。西薗が同じ地点からロングスパート。瞬間の集団の息遣いを見て「逃がす気か」と判断して、西薗を追ってTTT的なアシストを行う。「右コーナー」後にちぎれてしまうが、逃げ切るのを見て再度ガッツポーズ。ただ、もう一回引ければベストだったと反省している。
7周目。この周は高速巡航で集団が安定して「右コーナー」まで決定的な動きなし。コーナー後、早稲田二人が先頭に出て、うち一人がアタック。「よし、仕事だ」と思って、つぶしに行こうとした瞬間、左足がつってしまう。悔しい。
8周目。左足の痛みが去ったので百メートル先の集団を追走する。追いつくだけでも意味がある、もう一仕事してやると踏ん張ったが、半周粘ったところで離され始め終了。

個人的には、レース勘を磨くことができたのが最大の収穫だ。この文章から、あのレースを経験しなかった人もレースの感覚を感じ取ってもらえたら、書いた甲斐がある。

反省点も見えてきた。自分は、レース全体を把握しようとしていない。勝利を意識していなかった今まではそれでよかったが、勝つことを意識するこれからはそれではいけない。例えば、逃げに東大が乗っているのか否かとか、逃げが何人なのかとか、レースを俯瞰的に見る視点を持とうと思う。

もう一つ、あえてコミットする。7周目に足がつってしまった理由は、ここ一ヶ月、前日のTTTのための足を作っていたので、インターバル的な動きに対応できなかった点にある。クリテリウム用の足を作れば、このようなミスはなかった。そして、俺の次の目標は2月11日の神宮クリテだ。

この日も、橋詰先生を初め、多くのOBの方にご協力いただきました。重ね重ね、ありがとうございます。OBの皆様の注目に応えうる、実力と礼儀を兼ね備えたチームになるように努力いたします。今後ともよろしくお願いいたします。

記事http://masciclismo.web.infoseek.co.jp/news/news.html
ソースはmas,clismo。逃げをかました日大の選手や順天の選手、ゴールスプリントの十時選手の写真などあります。HPをごらんの皆様、こちらもご覧下さい。
高木のかなりイケてる写真がある。ヴィノクロフの引退会見と昭和記念クリテが並列なのは…。