UTokyo bicycle racing team

チームタイムトライアル4位、個人タイムトライアル優勝。
この2日間のことは決して忘れない。おじいさんになっても、絶対に鮮明に覚えていると思う。
// 6/2 土曜日 チームタイムトライアル /////////////////
水田・荒牧主導のもと、今年はいつにもまして万全の準備をもってチームTTに臨む。
僕が本来マネジメントしなければいけないところ、TOJによってあけてしまっていたので二人に任せていた。本当にちゃんと良く準備してくれて、僕は僕のことだけをやればいいという感じだった。大感謝。
合わせの練習、配分の調整、機材準備、すべてのことにおいて自分たちに自信を持っていい。このことを胸にスタートラインに並ぶ。緊張はない。
5位以内が目標、他のチームに不運があれば3位以内もあり得る。この時までこう言っていたが、これはちょっと嘘。ギリギリave45[km/h]overを狙った3位入賞が目標。変に力が入ってしまうとまずいので結局この順位どうこうの話ははっきりしなかったけれど。
ともかくスタート。しっかりスピードに乗せる。往路は追い風区間。出し惜しみせずにスピードに乗せる必要がある。3周で94kmということでまずは42分以内に帰ってくることができれば、というところ。身体が軽い。いい感じ。
とにかく声を掛け合って意思表示をはっきりするように言う。序盤での体力温存・省エネ運行がどれだけ終盤で大切なことか。集中してまわすように、ということをしつこいくらいに言った。
復路は向かい風ということでスピードとして少しペースが落ちるが、パワーメータによってギリギリのラインを突く。この復路後半から3人に「少しキツイ」の色が見え始める。
それでもはじめに決めた配分を崩すこともなく、トラブルもなく1周目終了。手元の時計で41分台の好ラップタイム!
ここで悩みどころなのが、このままのペースで行くか、少し落として安全策をとるかということ。ともかく追い風区間の往路はそのままのペースでいき、僕の配分を少しだけ増やすようにする。しかしここでヒロカズがかなりきつそうでツキイチに。ずっとツキイチでもいいからとにかく4人目を守れ&回復したら5秒でもいいから前に出ろという指示を出す。荒牧は限界のギリギリを見極めているようで余裕はなく、配分を増やす指示は出せなかった。ただ限界を見極めることができるのはとても大切なので、配分&ツキイチ選択は荒牧本人に任せる旨を伝える。
距離の折り返し地点、残り47km。ここの復路は思い切って少しだけペースを落とすことにした。少しといっても本当に少し。二周目ということも考えれば、むしろ体感的には一周目よりきついかもしれないけれど。ここで崩壊という単語が頭の中で少しちらついた。しかし絶対に3人を信じようと誓っていたのでそれを振り払う。
水田にも疲労の色が見え始め、ギリギリのペースを見極めるのが難しい。綱渡り状態。それでもなんとか2周目を無事終えた。ラップタイムは少し落ちたがなかなかのペース。いける!!
今から考えればこの2周目が勝負どころだった。ここで血が上って崩壊したり、安全策を取りすぎてペースを落としたりしてしまわなくて大成功だった。
現在暫定5位との情報を得て、残り一周!この辺りから意思確認の声を出すことも辛くなってくるが、力を振り絞る。
ここで不死鳥ひろかずフェニックス降臨。また4人でローテが回せる。が、すぐに荒牧がツキイチ。やはり限界が近いか。自分も長く牽こうとするもなかなか言うことをきかなくなってくる。
いよいよ復路。キツさの折り返し地点。
往路は向かい風ということでなんとかなっていたローテも次第に崩れ始める。水田が何度かツキイチに。ここでヒロカズが頑張って僕の休み時間を作ってくれる。たとえそれが数秒であっても、その数秒があるだけでどれだけ楽なことか。本当に助かった。
残り10kmからはあまりよく覚えていないが、「あとちょっとだ!」「がんばれ!」とか「みんなで北海道いくんやろ!」とか、今思えば青春学生高校球児のような青くさいセリフを叫びあっていたように思う。ここで一つ心配だったのが後ろで分裂して失格になってしまうことだったが、しっかり荒牧が4人目を守ってくれているようで安心できた。
もうゴールゲートは涙で見えねぇばりの雰囲気でゴール。出し尽くしました。
目標の3位以内には届かなかったものの、後悔はみじんもない。他チームが強かったのだ。
3人は本当によく頑張ってくれた。出し尽くしてくれた。強かった。
// 6/3 日曜日 個人タイムトライアル /////////////////
出走は13時過ぎということでゆっくりと過ごす。
この時間をテントの日影のもと自由に自分の準備にあてることができることにまずは感謝。そして僕の装備を固定して皆の装備ローテを組んでくれたことにまた感謝。
ゼッケン貼り、検車、アップオイル塗り、ウォームアップをかつてないスムーズさでこなし、いよいよスタート。風もほとんど止んだようで最高のコンディション。集中を高めてスタート。
アップのときに疲れ?を感じたが、本番はアドレナリンドパドパなのかかなりのペースで巡航。コーチの指示してくれたパワー値よりも出ていたが、身体を信じてそのままいく。
さすがクラス1ということで前からも後ろからも人影は見えない。(一度後ろからバイクのクラクション音が聞こえて僕の後ろスタートの中央郡司選手がもう来たのかと焦る笑。実際は来てなかったようだ(後ろふり向くと塩になるので振り返らず))
折り返しの時点で郡司が数秒詰めてきているような印象。あせらないよう気をつけながらほんの少しペースを上げる。
ここからの目標は前を行く日体倉林選手。残り10km位からストレート区間などでちらちら見えるようになってくる。
最後5kmはコーチの指示通りさらにペースを上げる。キツイがそんなことはどうでもいい。一つのことを信じてペダルをまわす。ゴール。
結局倉林選手はとらえられなかったが、なかなかの好タイムの自信はあった。
チームピットに走ってきた宮崎さんと清水を見て勝利を確信し、こみ上げるものがあった。(このあと少し情報が錯綜してぬかよろこび??ってなったけど、監督が万歳しているのが見えてもいちど確信)
とにかくも、嬉しい。やった!
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最後に
この二日間、ちょっと気が入りすぎて僕の言葉にカドのあるところがあったと思います。すみませんでした。それでも最後、拍手とともに祝福してくれて本当に嬉しかった。ありがとう。
今年は競技に集中させてくださいという僕のわがままのために立哨を手配し、かつすべてのサポートの指揮をしてくれたマネ清水・西岡、そして立哨をしてくださった宮崎さん・中村さんありがとうございました。
TTTという重要な試合に駆けつけてくれた岩崎OBありがとうございました。
柿木両コーチ、的確なアドバイスをありがとうございました。
結局暑くなってしまった2日間、監督、ありがとうございました。
今回、TTT及びITTにおきまして日直商会様から提供いただいているMichelin service courseチューブラータイヤをすべてのホイールに装備し臨みました。パンクも一切なく、またこの結果をみるとおり、素晴らしいタイヤであることは間違いありません。ありがとうございました。