UTokyo bicycle racing team

全日本学生個人ロード選手権レポート

結果からいうと20位で完敗でした。敗因は最後の最後まで1位狙いを続けた一点にあります。

1〜2週間前に行われたTOJ、熊野の結果をみるに鹿屋との総力戦は火を見るより明らかだったけど、さすがに走れる選手は自分だけでもないし・・・とともかく気をもんでもしょうがないので、気楽にスタートしました。とにかくベストを尽くすよりない。
チームとしては自分以外に高木さん以来の完走者を出すことが至上命題だったのだけれども、個人的に僕がone of favoritesであること、もっともスタイルの似通った、しかも強力なチームを抱える法政の不在によって東大チームが完全に一強豪チームに混ざって牽引しなくてはならないのではないかと不安だった。三谷さん、安井、峠達はかなり強くなってはいるけれど、具体的な行動まで結びつけると身を滅ぼすことになるのは明らか

そして悪い予感は的中するもので、序盤鹿屋チームは完全に僕抜きで厄介な逃げを出すことに集中していた。そうそう簡単に不利な状況にはなりたくないので安全に芽を摘める段階では摘むように努力する。野口選手か高宮選手一人ならいかせよう。しかし二人は行かせないように・・・とやっていてもきりがなく、じゃあ本命の二人:吉田選手と内間選手だけは逃がすまい・・・としていた。しかし3〜4周をまわって、アシスト陣では決定的なダメージを与えられないとみた二人がついに攻撃を開始し、どちらかというと調子の悪そうな内間選手を前に出し、吉田選手を後ろにとどめる決断をする。最後になんとか崩壊してくるところを捕らえようという構え。

もっとも不可解なのはこの一連の動きに他大学はほとんど抵抗らしき抵抗をみせなかったこと。確かに僕に足を使わせるという考え方もあったかもしれないが、自分たちの勝利を逃すことにつながることも明白である。

やむをえず、差が開きすぎないように三谷さんに出てもらう。しかし当然クラス3から上がったばかりのような選手には荷が重い。どんどん消耗していくのが目に見えてわかるがどうしようもない。
5周ぐらいでようやく笠原選手と話をつけ、中央にも出てもらう。彼はこの後も勝利を狙った動きに加わった。一年生だがやはり一味違う。

当然鹿屋勢は目を光らせている。日大はすぐさま窪木選手等を逃げにのせ、鹿屋と協調行動。頭数が違いすぎる。集団にはまだ越海、高橋、橋本選手が残る。動くことはできない・・・

焦りを感じながらもなんとか開きすぎないように・・・と祈りながらもあまりの下りの遅さに切れかけていた・・・と思ったら消防車が対向から突っ込んできて唖然・・・

レースが中断。2時間を挟む。当然逃げ集団には逃げの消耗を完全回復された。さすがにここでじっくり待てば4周でなんとかなると笠原選手と話し合っていた計算はここで大幅に狂う。

監督と話し合い、勝利のためにはもはや勝負に出るしかないことを確信する。

リスタート後、中央、東大アシスト勢が決死の牽引をみせ、19分台。しかしこれでもほとんど差がつまらない。回復した逃げ集団も団抜きペース。意思がきっちりと統一されている。

残り5周の登り中盤勾配が上がったところでアタック。20人弱が追走に入る。下りで一度吸収。ゴール前心臓破りの坂でジャパンカップアタックをやらかしてかなりを切り離すが下りで10人ほどに吸収される。残り4周この周回18分30秒!

下りはローテが全く回らず。差も詰まらずむしろ開く。

残り周回は残されていない。下から全力で駆け上がる。笠原選手のみ追走。しかし彼は登りでは引けない状態。フィニッシュラインのあたりで1分半。この周回も18分30秒

またしても全く回らない下りローテーション。もはや気にせず引きまくる。時々ジャブを放つ伊藤選手と吉田選手にきりきりまいする。

最後の一踏みで抜け出し、野口・窪木選手に追いつくがやはり吸収される。タイム差は1分10秒。ここらで電池切れ。

次の登りで遅れて後は完全に死にながらゴールまでたどりつきました。

こうやって振り返ってみると本当にむちゃくちゃな走り方をしていたようですが、それだけどうしても勝ちたかったというのが正直なところです。インカレ・TTは優勝しているので入賞ではなんの意味も感じられず、鹿屋のチームプレーに真っ向から戦いました。

後半では安井まで集団の牽引に加わり中央勢と肩を並べる働きをしました。

これまでの強豪チーム同士の間をぬうような走りから、正攻法での勝利が求められた今回は本当に厳しいものであり、結果は残念ではありましたが、東大チームに大きな資産になるのではないかと思っています。

これまで以上に強固なチームワークで動いた鹿屋、日大。そして新エースを必死に送り込もうとした中央勢のすばらしい攻撃に賛辞をおくります。

三宅監督、西岡、中村、清水はサポート本当にありがとうございました。