UTokyo bicycle racing team

インカレその3(新谷)

①インカレレースレポート(続き)

インカレロード@美麻周回 11.5/13周DNF

インカレトラックのレポートから時間がかかってしまいましたが、ロードレースについては自分もどう総括すべきか迷い続けていて、レースが終わってから多くの人と話をし、やっと纏められる状態になったところです。なぜこうも複雑なのかというと、今回のレースでは、①入部以来の個人目標「インカレ完走」が達成できなかったという事実がある一方で、②それ以上に意味のある走りができたような気もするからです。②は事実ではなく気持ちのことなのでその価値の判断に時間がかかったというところです。

レースは、スタート地点では4・5列目だったもののローリングで道路の右端をキープすることで位置を上げ、リアルスタート時には2列目。今年は日大仮屋選手が抜け出すまでのペースが早かったが、レース前から1周目は死ぬ気で踏む予定だったので怯まずついていく。この時点では全くきつくない。すると2〜4(忘れた)周目の5分坂で集団右側から有力校4名が抜け出す。自分は集団左側の先頭にいたが初動で遅れたのでワンテンポ待って、大阪工業の選手が追走したのについていく。6人逃げになって期待が膨らんだがこれは吸収される。そして5周目の5分坂でも激しい動きが。自分も集団先頭にいたものの、それまでの幾つかのアタックを見て無闇に逃げても疲れるだけだと思い最初は静観していたのだが、今度は逃げの仮屋選手とのタイム差が縮まってきて危険な時間帯だったこと、抜け出した人数が多く、日大2人(前の仮屋選手含め3人)に中央山本選手など、レースの中心となる有力校の選手らもいて相当なメンバーになりそうだったことなどから、最後に追走をかけた京都産業の選手に飛び乗った。後ろについているのが東大と見えて自力で行った方が確実と思ったらしい京産の選手が全引きしてくれたおかげで、脚を使わず頂上で前と合流。ここから逃げが始まったわけだが、東大は単騎だったので引く必要があった。また、毎周180度ターン後の狭い道で遅れたので追いつくために消耗した。それでも中央、日大がそれぞれ今村、武山選手を待っている間はまだペースが緩やかだったのだが、8周目の5分坂で武山選手率いる追走集団が追いつくと逃げ集団が活性化してきつくなる。ちょうど身体も限界で、両脚が攣り腰も爆発したことも相まって、9周目の2分坂でオールアウト。その後回復に努めつつ後続を待ったものの、全く身体が戻らず、集団にも着くことができなかった。最後は5分坂を1人で這うようなスピードで登った先で赤旗。11周半DNFでした。

上にも書きましたが感想は非常に複雑です。まずやはり現役を通じて目標にしていたインカレロード完走が最後までできなかったことは悔しいです。しかし一方で、最後に東大の存在感を示し、これまで1年間の閉塞感を打ち破りたかったことを考えると、厳選されたメンバーと集団を飛び出し、実況に何度も名前を呼ばれたり観客に注目されたりしたことは少なからず意味があったと思います。これについては、インカレ後いろんな人と話をしましたが、やはり良い走りだったと今は納得しています。また、インカレという舞台で展開に絡み、楽しみながら「レースに参加する」こともできました。いずれにせよ、全員が全力を出す舞台で、これだけ思い出に残るレースができて良かったです。

最後になりましたが、平素より多大なご支援を賜っております日直商会さま、誠にありがとうございました。日直商会さまからは今年、DEROSA PLANET の新車フレームをはじめ、決戦タイヤのMICHELIN POWER competitionなど様々なサポートをいただきました。PLANETはどんな時も非常に安定性に優れている印象で、序盤の密集の中でポジションを上げる時やプロトンの激しい動きを追う時も安心して走れただけでなく、比較的中距離向けの脚質である自分が100km以上走っても脚が残るような適度なしなりも持ち合わせていました。MICHERIN POWER competition は直進性もグリップ力もピカイチで、コースのあらゆる場面で追い込め、全力を出し切る走りにつながったと思います。ありがとうございました。

また、練習メニュー作成から様々な相談まで、いつも寄り添ってくださったBlue Wych柿木克之さま、ありがとうございました。6月まで就活で十分に練習できていなかった状態から、インカレまでに調子を戻し、成長できたのは柿木さまのおかげです。

また、ご指導いただいた三宅監督をはじめ、トラック、ロード通じて役員、応援に来てくださった皆さま、サポートをしてくださった皆さまも、本当にありがとうございました。

 

以上で①レースレポートは終わりです。最後までお読みいただきありがとうございました。②以降は、①に比べて部内向けの内容なので、また分けて書こうと思います。