UTokyo bicycle racing team

個人TTレポート。
チームTT翌日の疲労は去年とほぼ同じ。目標は去年の自分のタイムを上回り去年より弱くなっている説をなきものにすること、および大田に勝つこと(去年は5秒差で勝っていてよきライバル)。自分の前出走は半田選手で彼も去年僅差だったので負けたくない。後出走は青柳選手で格が違うので折り返しまでに30秒差を詰められないことをめざした。
風の予想が難しいが出力一定という概念を学んだ自分にはあまり関係ない。風向きが変わるのは天に任せるしかなくただ自分の力を出し切るのみ。宮崎からバトン&ディスクを受け取り5分で付け替え、出走。すぐに昨日と同じ強い追い風を確信、時速50にのせるがこれは300Wと思われるので徐々に落として48キロ程度で巡航。往路中盤から追い風が弱まるものの昨日の先頭時と同じイメージで少し先行投資する。復路の神風をかすかに期待しつつ。往路終盤から失速気味ながら青柳選手の前でほぼ同時にターン。彼と1分差でゴールできればこれはかなりの好タイムを意味する。ターン後の向かい風は思ったよりも弱く、奇跡の到来を予感しながら時速44程度で再稼動。まもなく青柳選手に抜かれ、半田選手を抜く。この後感覚的にわりとすぐ20キロ地点を通過。この最後の10キロにすべてを懸ける決意を自分の中に満たして苦しさをごまかそうとする。
向かい風が強まる。バババババ…。冷静に踏め。少し腰を後ろに出したり引き足をぎゅっと使うように意識したりしてどうにかトルクを維持。風はどんどん強まり速度も回転数も落ちる。あまりに発狂しそうだったのでボトルのスポドリを一口飲んだ。これは大失敗。踏みを緩めた瞬間に一気に失速して時速33にまでブレーキ。仕方なくギアを落とした。この状況でいったん落とすともう一度踏みなおすのはもはや不可能。最後の橋からもいまいちスパートがかからず一定速のまま叫んでゴール。使い切った。
去年より34秒も悪化。弱体化が露呈した。去年が自分のピークだったという現実を突きつけられた気がしてならない。でも、これはきっと風の気分の問題さ。自分の力は実は連光寺ソリア、稲城団地坂インターバルでの出力で明らかになるだろう。数字といっても数を集めないと比較なんてできないのだから。
とはいっても個人TTは実力を測るよい機会だ。ここまで限界突破して個人の力を測るイベントは他にはヒルクライムTTくらい。来年以降がある人は今誓った決意を一年間忘れず胸に秘めて練習に励んでいってください。