UTokyo bicycle racing team

インカレロード修善寺28周 40位完走!(最下位完走)
ようやく、選手権大会を完走することができました。クラス2に上がってから本当に長かったです。1年目は順調に練習を積み、自分でも成長を感じていたのですが、2年目・3年目は情けないことに、ちゃんとした練習を継続していくことができず、成長をあまり感じない日々でした。でもそんな中でも、パワマに短い時間だけでも乗るなどして、少しずつですが、力をつけることができ、それがようやくの完走という結果に表れてくれたのだと思います。レースは壮絶で、途中遅れた時には終わったかとも思いました。最終周はもう上り坂で自転車に乗っているのさえ辛かったです。絶対にゴールしてやる、それだけを考えなんとか完走しました。
今までで一番辛かったレースでした。ツールド北海道の時は、自分でも予想外の完走という結果で本当に嬉しかったけど、今回は、また別の嬉しさです。完走できると思って臨み、しかし本当にきつく、辛かった。それを乗り越えての完走。達成感というのが一層大きかったです。レースで初めて涙目になりました。
しかし、完走というのはレースの入り口に立っただけにすぎないというのもまた事実です。今はまだ、レースしているという状態にはありません。上位の選手たちとは、歴然とした力の差があります。あと1年しかありませんが(その1年も満足にできるかまだ分かりませんが)、少しでもその差を埋めて、少しでも上位でゴールできるよう頑張りたいと思います。
今回、このように完走することができたのも、色んな人の支えがあったからこそでもあります。ひとり我儘な形で夏休みを過ごさせてもらった僕を、それでも全力で準備から当日までサポートしてくれた部員のみんな。宿の部屋を一人で使わせてもらったのも快適で、植田秋山貫名が食事を作ってくれたのも本当にありがたく、よく休めました。そして、当日の応援は本当に力になりました。三宅監督や駆けつけてくださったたくさんのOBの方々、それから部員のみんな、さらには他大学の方々まで、応援してくれて本当にありがとうございました。また、日頃よりご支援していただいているスポンサーの方々にも感謝いたします。今回の夏合宿で練習メニューを考えていただいた、Blue Wychの柿木克之さん、孝之さんありがとうございました。機材面では、日直商会様より提供いただいているMichelin Pro4を使用させていただき、安心してコーナーに突入することができました。フレームとホイールには、日頃よりお世話になっているAstutoのものを使用しました。皆さま、本当にいつもありがとうございます。
以下レースレポート
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久々に練習が積めていて調子がよさそうで、不思議と自信があったし、いつもほど緊張することなく臨めたように思う。プランとしては、ひたすら温存走法でメインにへばりつき、終盤のペースアップで動けたら動く、それだけ。アップはローラーを20分ほどの後、コースへ入って秀峰亭まで行きサインチェック、さらにもう1周すると30分前だったが既にかなり並んでいた。ミスったがアップもしたかったので仕方がない。アップの感触は、思うように体が動かないなとは思ったが、意外と調子が良い時はこんな感じなので行けるかも、と逆に思ったりしていた。食事は3時間前にレトルトの親子丼、消化がよさそうだったし、これは正解だったと思う。レース30分〜1時間前くらいにゼリーを食べたが、これは消化できていなかったらしく失敗だったかも、食べるならもう少し早く食べておくべきだった。
8時にレース開始。スタート後横から上手くポジションを上げていくことができ、長者ヶ原でペースが上がるころには3列目くらいにつけることができ、スタート位置は全く問題にならず、ほっと安心。前方でレースをこなしていくが、1周目、ラップタイムの割にきつく、やや不安。しかし2周目からは体も慣れてきたようで、(実際よりも)だいぶ緩んだなーと思っていた。
順調であった3周目のホームストレート後のカーブ、左前で落車が発生。自分の前の選手がそれに巻き込まれ、自分もそこに突入、地面に投げ出される。自転車はブラケットが少し曲がったのとチェーンが落ちたくらいで無事だったのが不幸中の幸い。慌ててボトルを回収し、チェーンを元に戻して前を追う。この間32秒ほど。周りにあまり人がおらず、ここで終わりかと思ったが、一人頑張って登っていく。後ろから日大吉田選手(たぶん)がやってきて、下り途中で合流、秀峰亭の登りは流石につけなかったが、自分も勢いよく登っていく。監督の「前に追いつけ」という言葉を聞きながら登り切ると、緩んだ集団の姿が見える。長者ヶ原を適度なペースで登り(もうそれしか出なかった)、下った先でなんとか合流に成功した。だいぶダメージはきていたけど、この奇跡、行けるとこまで食らいつくだけ。
幸い、ペースはそこまで速くない。5周目、6周目と秀峰亭でペースアップするが、他チームの「ここが耐えどころ」という声も聞こえ、もうすぐ楽になるはずと思って頑張る。その後、集団は緩む。10分を超えるLapもあるほどで、足を回復させていくことができた。但し、まだ残り20周もあるのかよと絶望はした。
14周目あたりの秀峰亭で軽くペースアップ。ついてはいけたのだが、長者ヶ原でかなりの気持ち悪さが襲ってくる。しかし、ここは緩んでいる集団。後方で2回ほど空嘔吐をしたら気持ち悪さが解消、元気が戻ってくる。水分を積極的に補給していくのがよいと気づく。
17周目、ついにペースアップ。体には元気があったので、ついていくことはできた。しかし、18周目の長者ヶ原で千切れてしまう、というかぎりぎりついたかと思ったのだが前の人と一緒に千切れた。が、ここで集団が緩むという奇跡。1号橋の登りはじめですぐに追いつくことができた。あぶねえ…。
その後はそこまで速くないペースで進行。19周目の1号橋の登りでのペースアップでは前の方に行けて、結構みんな足がなくなっていることが分かった。しかし自分も20周目あたりから足が重くなってきて、次のペースアップで遅れるなと感じる。でもこのくらい重くたって合宿で10分走やったじゃねえか、と気を取り直し、ある程度のペースならついていけるぞ、絶対完走するぞという意気込み。
そして、次のペースアップが起きたのは、完走が近づいてきた25周目。長者ヶ原の登りで僅かなところで千切れてしまう。下った先に集団の姿はなし。集団はペースアップしたようで、千切れている人たちがちらほら。ここで自分は3回ほど嘔吐。多少すっきりしたが、体は限界に近い。コムカーに無理しないよう声を掛けられるが、完走は近いはず。諦める訳にはいかない。ここからは完走目指してペースを刻んでいくだけ。
ここからはみんなの声援が本当に力になった。完走行けると言われ、ひたすら漕ぎ続ける。26周目、27周目とペースは落ちていったがなんとか切られることなく残り1周を通過した。最終28周目はもう体が動かなかった。あんまり遅いと完走扱いにならないかも、と不安がよぎって少しでも速く、と思うがもうまっすぐ走るのさえ辛い。ペースはもうめちゃくちゃ遅かったが、なんとか3回登ってゴール。自転車を降りるのさえうまくできなかった。本当に出し尽くした28周だった。