UTokyo bicycle racing team

ツールド北海道レポート
ついに目標を果たした。ずっと目標にしていたツールド北海道で全ステージ完走を果たすことができました。

事前準備
より完走の可能性を高めるため、早めに北海道に上陸して第3、2、1ステージと下見をして臨んだ。正直に言って第3ステージの下見をしている時、僕は果たしてこのコースを選手として走ることができるのかと考えていた。それだけきびしい大会であることは明らか。それでもとにかくベストを尽くすしかない。

9/16プロローグ:400バンクのカントのない内側を二周
バンク程のコーナーをカントなしでクリアするのは僕のコーナリングセンスと風の強さからかなり厳しい。幸いスタートの順番が後ろの方だったのでプロ選手の走り方を見て研究。
プロでもコーナーの真ん中では身体を倒し足を止めている。
そこで作戦としては一周目はややカントのきいている外側を走り、二周目はそのままのスピードで保つというもの。
これが一周目は当たって、前半のタイムだけみるといい感じなのだが、二周目ビビりすぎ(コーナー入り口で風にあおられる)てコーナーの大半で脚を止め、結果微妙すぎるタイムに。。
しかしなぜかチームトップタイム笑。
この日は緊張もなくまだ僕もチームもリラックスできていたが、明日からはいよいよロードレース。

9/17第1ステージ:函館〜寿都の218km
下見から得たデータで心配なのは三つの風力発電所が拝める爆風可能性区間
よってハンドルのガムテープメモには詳細にその注意を記す。
初めのKOM以外はほぼ平坦のコースなので平和この上ない。考えるべきはいかに体力を温存するか。チームタイムトライアルの練習を思い出したりしながら集団内に潜伏。
途中三谷さんと下見のとき立ち寄ったレストランを発見して喜んだり、補給地点前で集団トイレ休憩したり、西薗さんにペットボトルの水を届けたりとリラックスするところは力を抜き、メモに従って爆風可能性区間の数キロ前からは風上に別の選手を置きつつもふらついても接触しないような距離が保てる場を集団の中でつくったり気を張るところはしっかりした。
あと、今回がサコッシュを使ったはじめての補給だったので緊張したが案外うまくいってひと安心。
最後の方はやはりアタック合戦となって僕もかするくらい参加したけれど何もできず集団ゴール。
チーム全員が完走できた!!

9/18第2ステージ:ニセコ山岳地帯の厳しいコース186km
とにかく長い登りのチセヌプリとズドーンの登りが3回の第二KOM。これらが前半に襲い掛かり、後半は大きな登りさえないものの激しいアップダウンの連続。
これさえクリアすればモエレ沼公園への道が見えてくる。
序盤からかなりのペース。昨日にはあった平和な空気が今日はない。
なんとかチセヌプリと第二KOMの途中までは集団の中で耐えるのの前方の活性化のせいでかなり苦しい時間帯。しかし集団には残った!!
そのままのペースでいくも、補給地点前でアタックが乱発され、かなり集団はバラバラに。
その後、110〜115km地点のちょっとした登りできつい時間帯があるもやっとこさグルペットが形成され、かなりいいペースに。何より人数が多く脚の偏りもなく2列ローテを皆が淡々とこなし先頭からの遅れも広がらなくなる。ブリッツェンやアイサンの経験豊富なプロ選手の存在がありがたい。何度か有力選手が抜け出していったがとくにもがき苦しむといったことはなかった。
そしてついに戻ってきたニセコひらふの激坂。完走が決まり脚が攣らないようにシッティングで登ってゴール。
まだ全ステージ完走という最終目標をはたしたわけではないけれど、一番厳しいと分かっていただけにゴール後にはこみ上げるものがあった。

9/19第3ステージ:室蘭〜オロフレ峠〜恵庭169km
序盤の平地区間ではアタックが乱射されるも後方集団の中にいれば平和ペース。
やはりきつくなるのはオロフレ峠。覆道区間の勾配が上がるところから徐々に遅れ始めてしまう。ここは本当にきつい。グルペットができていそうな空気でもないから結構焦るが何とか登り切り、京大の宇野さんと安全運転目で下る。やはり安全運転ペースだったためか下りきるかそこらで鹿屋や日大、北大、アイサンの選手計8人が集まりというか追い付かれ、追走して集団復帰。峠の山頂付近で京大のサポートの方から40秒と聞いていたのでこの追走メンバーになった時に安心はしていたが、よかった。。
あとから気付いたけれど、雨の水滴や高速ダウンヒルでの風の巻き込みが全く気にならなかった。ひとえにSWANSグラサンの撥水力とフィット能のおかげ。SWANS様、ありがとうございます!!
ここからは高速ではあるが大集団なのでHS、補給所、HS、支笏湖畔を無難にこなし、いよいよ最後のKOMへ。
だが山頂直前で力尽き、遅れてあとの下りはカーぺ。もうちょっとのところまで行くも脚が死んでいるのと、もともとダッシュ力がないので集団復帰できず。
ゴールは一人で。
とにかくやった。これでロードレースは完走した。

9/20:モエレ沼公園クリテリウム60km
お姉さま方から預かった柿木コーチの言葉を胸に最後のレースに臨む。このスタートラインに立てていることがうれしい。
序盤は逃げが決まるまでがきついが、怒鳴られながら前に陣取って耐え抜く。
やっと逃げが決まって落ち着く。
ラスト4周くらいで急にペースが上がり始め、遅れる。これはちゃんと予知して前に行っておかなければいけなかった。
遅れた5人(東大、日大、京産、京都、北大って全員学連だし)でまわしてなんとか完走。

終わりましたツールド北海道。よかった!!
46位(総合)、12位(U23)でした。

パンクや落車、なんのトラブルなくレースを終えることができて僕は本当に運が良かったと思う。

一緒に走った東大チーム4人、そして僕ら選手のために夜も必死で翌日の準備をし、マッサージや補給作りなどのサポートをしてくださった東さん・荒牧、ありがとうございました。

そして今回機材、メカニック面で多大なご支援をしていただいたAVEDIO犬塚さん、PRO3やサコッシュの素晴らしいサポートをしてくださった日直商会のみなさん、ありがとうございました。今回のツールド北海道はスポンサーの方々のご協力なしでは走れないものでした。

また、今回の遠征費のサポートや遠く北海道まで応援に来てくださったOB及びOB会のみなさま、本当にありがとうございました。
25日のOBランの日に自ら結果報告をして感謝の気持ちを伝えたかったのですが、私用で参加が叶いません。本当に残念です。この場を借りて改めて、ありがとうございました。

最後に応援してくださった皆様、ありがとうございました。

もっと強くなろう。