UTokyo bicycle racing team

まさにカオスの個人ロード。

全日から心配されていた雨はもろに奥木曽湖へ恵みの豪雨をもたらし、選手の体温を奪って、路面に鋭い小石の破片をまき散らした。路面は究極にスリッピーであると同時に、ロシアンルーレットのごとく各選手のタイヤへ破片がたたき込まれた。

なんのトラブルもなく、雨中軽くアップもしてトンネルの中からスタート。この雨の中ある種狂気の集団だ。

吉田、青柳両選手が序盤から積極的に上げ、それをチェックしながら無難に2,3周をこなす。そのうちふと下がっている間に吉田ー青柳ー早川ラインが逃亡。若干真っ青になる。福田選手などと牽引する。

そうこうしているうちに最初のレボルバーが発射。ずどん、プシュー。
後輪パンク。比較的すぐ後輪はもらえたが、はめるのがなかなかうまくいかず猛烈なタイムロス。高木さんをつかってようやっとこさ軌道に乗った。日大1人とローテーションを回して、3/4周ほどで前方の集団に追いつく。第3集団らしい。

こんなとこにいつまでもいるわけにもいかないな・・・と考えていたら、トンネルをくぐった後で猛烈に前輪が流れる。もしや・・・と思うがやはり次のピストルが発射されていた。ずどん。前輪パンク。志気がた落ち。しかしめげずにがんばるしかない。幸い橋の上だったので先ほどよりはロスが少なくてすんだ。

再びやり直し。集団に追いつく。長い坂でこの集団をすぐにちぎってその前の第2集団へ差を詰め、しばらく踏みまくってどうにか追いついた。中京や鹿屋の選手がいる。彼らとハイペースを保てば、追いつくこともできそうだと思われた。

しかし、全く彼らは引く気がない。鹿屋は前を一生懸命抑えてあまりに邪魔なのでかぶせようとするとサイドから突っ込んでくる始末。(多分中京の選手は足的に引けない)もうなんかいうのもめんどくさかったので、3/4周全引きした後、登りで消えてもらった。単独で第1集団を目指す。

前方に朝日の選手がいたのでしばらく回していると、なぜか鹿屋が2人後方から合流。しかもやはり引かない気満々のご様子。しょうがないので再び登りで消えていただこう・・・とおもったら3発目のピストルが発射。前輪パンク。
悪態をつきながら、ゆっくりと進む。ニュートラルカーは車輪をもっておらず、役に立たない。結局半周以上パンクした前輪でそろそろと進んでトンネルをでたところで交換。すさまじいタイムロス。もう笑うしかない。
ここから個人TT。さすがに追いついたりなんやかんやしてきたので足がなかなかつらい。地味に最短距離をベストの踏み方で踏む。結局19周までそれが続く。う〜む、苦痛にまみれている。
20周に入るところで後方から大集団が到着。落ちてきたのを全部拾って大きくなったようで、引き方も足並みが揃っていた。半周ほどこの中で休む。
その後、一番長い登りで一気に集団をぶっちぎってさらに前を目指す。前からこぼれたのが数人いる様子だったし、自分がエースとして走っている以上順位を一つでも上げるのが役目だから、最後の坂まで待つことはしなかった。案の定数人を抜き去ることができた。
そして最後の1kmの坂。えっちらおっちら。しかし、後方から朝日が・・・。とはいえもはやTTやってきて足はない。
最後に朝日の選手にまくられてゴール。ともかく北海道に向けてなんとか最低限の責務は果たした。そしてゴールしてから前輪をみるとまたパンクしていたという・・・。本当になんて日なんだ。

その後ゴール直後は元気よくしゃべっていたが、その後血流の具合や低体温にやられたのか死にそうな気分になって車で護送。暖房につかる。帰りに土川館によって、お風呂を使わせてもらい、やっと生きた心地がした。

結果はついてこなかったが、自分がやれることは全てやれたのでよかった。こんな日もあるだろう。

雨で寒い中サポートに立ってくださった監督、岩崎さん、今井さん、有田さん、松永、本当にありがとうございました。サポートなしには絶対に走りきることはできませんでした。