UTokyo bicycle racing team

明治神宮外苑クリテリウム(学連2008年度RRS最終戦、ポイント2倍!)学校対抗に参戦。結果は4位、シリーズランキング2位確定

前日:ミーティングから帰ってきて本を読んでいると、少しつかれたのかしばし眠る。それからなんやかんやと準備してさあ、本当に寝ようかと気合を入れて(?)床につくと今度は眠れず。がらにもなく緊張しているのか、それとも単にさっきの居眠りが効いているのか。
「シモネッタのデカメロン」を3/4ぐらい読んだところでさすがに眠る。2時就寝(遅い)
当日:6時起床。眠れなかったくせにまだ眠りたくて若干絶望しつつも手早くつくったパスタと唐芋ご飯をしっかりと食べていざ出陣!
受付等をすませると、しばらく暇な時間が続く。「シモネッタのデカメロン」読了。こんどは「ものづくり革命」を読みはじめる。その他マスターズでの丹沢さんの応援や、各種サポートなどしながらのんびり過ごす。丹沢さん、宮崎が無事完走。
13時半過ぎ、アップ開始。14時15分過ぎ、予定通りスタートラインへ。昨年はスタートラインへ到着したのが真剣にギリギリだったので意識的に時間に余裕をもちました。
辻本さんや入部君と喋りながらスタートを待ち、14時25分定刻に出走。
前半は足を温存しながらポイントに絡むことを目指す。
去年はコーナーに突っ込むたびにびびりながら、位置取りがどうとかいえたもんじゃなかったが、今年はあっさりと前方でポジションキープしている自分に進歩を感じる。ポイント周回の後半で湯浅選手と場所取りを争うぐらいの気合もある。頭を完全に冷静に保つ。まずは序盤東海、大阪経済大学のエース陣のアタックがあるが、追わず。東さん、高木さんの位置取りも上々。今回彼らは終始好位置だった。
途中オートバイが選手と絡む事故が発生。えんじ色が見えた、かつ、入部君が集団にいる=十時君だと知る。あれはちょっとひどかった。彼の怪我が心配です。その他も落車多発。学校対抗レベルでは珍しいぐらいの落車頻度。ハンドリングが普段すばらしい鹿屋の選手でさえスリップ等があった模様。
4か6のポイントで鹿屋のトレインのうしろ(4番手)にスッと入る。そのままスプリントに入るとあっさりポイント獲得。スプリントでこんな簡単にポイントがまわってくるなんて気味が悪い(笑)ほとんど足使ってないぞ(追記:と思ったがデータを見たら軽く1000W越えてた。単にわりと調子よかっただけ)
その後は集団はナーバスな動き。スプリントポイントの後は概ね緩むのだが、すぐに誰かがアタックを仕掛けてくる。ほとんどは各校のアシスト陣だが、まれに鹿屋の伊藤選手、法政青柳選手など恐ろしい人々が離脱をはかるので、これはチェック(&あわよくばそのまま行く)。概ね鹿屋の選手はすぐにやめる。単独を逃がして集団内での交渉を楽にするため以外は、内間選手のスプリントがあるので逃げを出す気はないらしい。
狙いにいかないポイント周回は徹底的に温存。一度あまりに流しすぎて前方に飛び出した数人と差が開きすぎたが、ちょうど高木さんがいたので引いてもらう。妙な動きがある前に事無きを得た。何度かポイントに絡むことに成功
半分を過ぎるとそれなりに全体に疲労が見えはじめる。そろそろ勝負の時だ。頭の中でスタート前に思い描いたスコアリングは中盤までせこせこ3位4位通過→17~18周目アタック、18周目先頭通過→独走ゴール。現実には、まさに予定は未定
ところが17周目前後は割に集団が速くアタックがかけられない。突破口を開くにはチーム力を使うしかなかった。高木さんにアタックを要求するがきつそうだ。きっかけは自分で行くしかないか・・・と思ったところで東さんが動く。
18周目に入ったところでぐぐっと東さんが前方へ。どうするかと観察していたら、一気に彼は飛び出した!他の選手が追うのをためらう気配を感じる。通常なら東さんはほっといても集団に吸収されるだろうから、他チーム選手の躊躇の時間が長い。しかし、東さんのスピードが落ちない。彼が実力以上のアタック=DNFを覚悟に突っ込んだということを示す。並木道Uターンで高木さんとともに集団を抑えて、せめて助力する。
入部君がしびれを切らして追走、内間選手もそれに続く。そして僕は内間選手の後ろに潜り込む。
最終コーナー手前で東さんは捕まった。しかし、入部君、内間選手ともにそれなりに足を削られ、集団も追走のために伸びている。状況は全て整った。いくら今日調子が良いとはいえ、ゴールスプリントに懸ける気はさらさらない。
2人をまくって、18周目先頭通過でそのままアタックへ移行。400W前後で逃げる。気がせいて450Wとかになるので、死ぬのを早めないように頭を冷やす。沿道の人々から声が常にかかっている状態でくじけることはない。

まずは伊藤選手がやってきた。魔の手の第一歩。ここで失策を犯す。
一、鹿屋がそれまで内間選手にポイントを集めて彼がポイントをそれほどもっていなかったことを知らなかったこと(二人に分散しているかと思っていた)
二、よって彼は勝つために僕と逃げるのではなく、引き戻しに来たことに気付くのが遅れたこと
ペースが落ちた。ここでためらわず、一人で全引きしてもまだいくべきだった。越海君ジョイン。彼も窪木君のアシストか。
20周目前半、集団に捕まる。万事休す。

後はゴールスプリントまでできるだけ回復して順位を上げるしかない。そして予想通り10位前後のずぶずぶで終わった。

データ:時間:43分42秒
平均速さ41.38km/h、 Max 57.12km/h
平均心拍183 Max198
出力 286W、 Max 1137W

表彰式前に辻本さんと話をする。2008シーズン当初は本当に全く力が違い、個人ロード、大潟村、そしてシリーズ戦(そう、彼は実に最初の6戦を全て制しているのだ!)といった試合で圧倒的な走りをまぶしく見て、目標としてきた。リーダージャージにふさわしく気さくな方で、東大チームの面々にしばしばアドバイスをくれ、夏合宿では他の順天堂大学の皆さんと練習をする機会までいただいた。今年度辻本さん、手嶋さんを始めとする順天堂大学の皆様にお世話になったことは、はかりしれない。
そんな王者と学生同士として走るのもこの神宮が最後。この最後の機会に、辻本さんから今回の走りを認めていただいたのが、なにより嬉しく、そして寂しかった。少しは彼に近づけただろうか。本当にありがとうございました。そして、社会人生活のご健勝をお祈りします。

表彰後、今回レースを大きな声援で盛り上げてくれた応援団のエールを受ける。「ただひとつ」を聞いて、変な話だが、初めて本当に東大の看板背負ってるのを感じた。自転車関連の人々の応援ではなく、普通の同じ学生から(もちろんそれが彼らの部活だが)応援されたということがポイントかな。ありがとうございました

他にももう立哨やサポートの部員のみんなや観戦に来てくださったOBの方々、日直商会、ハイロードの皆様など、感謝の念を書ききれないのですが、既に原稿用紙6枚を越えているのでここでいったんキーボードを止めようと思います。ありがとうございました。