UTokyo bicycle racing team

インカレトラック個人追い抜きに出場。レポート
 午前中スプリント予選のころまでは辛うじてもっていた松本の天気も、午後になって雨が降り出し、本降りになってしまったためトラック嫌い病がふつふつとモチベーションを奪う。しかし、時間が近づくと急に腹をくくることができ、やるだけやったるという気になった。ロードのための最終調整という位置づけだが、でていなかったら今回のインカレは手ぶらで帰ることになるところだった。

 いくつか幸運が重なった。まずは最初オイルを使うつもりがなかったのだが(距離が短いし)、東さんが雨が降っているからということでホットバルムを大胆にぬってくれたこと。これが最強で冷たい雨の中暖かかった。上はレインコートを羽織っていて、下は素足だったが、十分暖かかった。二つ目はバイクインスペクションの時にポジションの修正をされたこと。サドルが前過ぎるということで引けるだけ下げたところ、これまでよりロードに近く、楽なポジションになった。そしてサポートのみんながよいウォーミングアップの場所を見つけてくれていたことで快適なアップができた。サポートの力を本当に実感。本当にありがとう。

 ローラーが恐ろしく滑るのでバンクの中では手嶋さんに迷惑をかけながらそろそろと転がすだけ。あれよあれよという間に出走。直前に信州の出口さんがよいタイムを出してきたので発奮。

最初のラップから一気にスピードにのせる。27秒台で通過。東さんの声が良く聞こえる。雨がひんやり気持ちよい。とにかく冷静に身体をコントロールすることに集中する。自分と対話する。大丈夫?いけるか?いけるよね? 

ラップ2、22秒台と聞かされ自分の正気を少し疑うが、感覚を信じる。ここから慎重にペースを軟着陸させることに集中する。

ラップ3~6、23秒台を2回ほど刻んで、24秒台に入る。いい感じだ。あとで1000m通過が1"13'ぐらいで千トラ自己ベストより早かった疑惑を知る。微妙に6周ぐらいとしては強めの疲労を感じていたのでこれから急降下があるのではないかと恐れるがもうここまできたらやるしかない。

ラップ7-10、25秒台フラットぐらいを維持する。気合。前に相手が見えてきたことを励みに死ぬ気でフォームを維持する。下をできるだけ見ない。身体の全神経を研ぎ澄ます。正確に呼吸を行い、リズムを刻み、カーブのラインをトレースする。きついがこんな楽しい個抜きは初めてだ。

ラップ11-12、残り2周で全てを放出するためスパートをかける。このためラップ11は24秒台を回復でき、やはりこのペースでつっこんで正解だったことを知る。ラップ12。耐える、耐える、耐える・・・

走りきった。よいタイムを確信する。東さんから速報値4"56を聞いて思わず叫ぶ。やった。これで7位入賞を獲得。