UTokyo bicycle racing team

2006インカレロードのレポート(新藤遼太:農4)

レース前はいつも準備に手間取ってしまってアップもろくにしないでスタートラインに立つことが多かったけど、今回は早めに会場に着いたので落ち着いて準備、アップをすることが出来たのでリラックスして出走を待つことが出来た。
修善寺CSCは5月の個人ロード予選の時に半周したあたりで落車した人に突っ込んで宙を舞った苦い記憶があるので今回は集中して走ろうと思った。しかし、走り出してみると慣れない150人規模の集団走行に変な感覚に襲われて頭がクラクラしていて怖かったが何とか転ばずにすんで良かった。
最初の10周くらいまでは集団の中にいたこともあって非常に楽だった。途中何度かもっと集団の前のほうに上がっておけと広樹がアドバイスしてくれたので良い位置で走ることが出来た。特に下りの後の登りなどは脚を止めていても登りとは思えないスピードで進んでしまいブレーキを使う場面もあったくらいだ。白馬合宿の効果があったのか長い登りも特に苦しい思いをしないでこなすことが出来た。
この調子だと完走できるんじゃないかと思い始めていたが、こうしている間にも疲労は着実に体内に蓄積していたようだ。12周目あたりからアタックやらペースアップやらが頻発し始めると最初は特に問題なく着いていくことが出来たが、次第にふくらはぎがピクピクと自己主張し始めてしまった。ドリンクを飲み、ストレッチをしながら騙し騙し走っていたが一向に回復しない。劇的に攣るのが怖くて庇うようなペダリングをしていたら中切れを起こしてしまい、後ろを走っていた選手達から叱責・罵声を浴びていたらかなり萎えてしまった。その結果、今考えるとなぜもうひとふん張りして着いていかなかったのか悔やまれるが、いともあっさりと千切れてしまった。その時点ではまだ粘れたはずなのに・・・。
千切れた後は一人で走ったり東工と走ったり京大と走ったが空気抵抗をビンビンに感じて集団のありがたさを思い知ったが時すでに遅し。ふくらはぎだけでなく腿や足の指まで攣るという未体験ゾーンに突入してしまってペースがガクンと落ちてしまった。なんだか情けなくて何度か止まりたくなったが、不思議なもので秀峰亭に戻ってくるたびに補給をすると共に大きな声で応援してもらうと元気が湧いてきて少しでも長く走ろうという気になった。しかし、脚のほうはいかんともし難く19周目に入って少し行ったところで下ろされてしまった。残念。
今回のレースでは序盤からこまめに補給しておけばもしかしたら攣りもそこまでひどくならずにもう少し走れたかもしれない。心肺系などはほとんど負荷を感じることがなかったのはこれまでの練習が奏功したのかもしれないが、レースの終盤を前に攣ってしまったり集団についていけなかった精神的な弱さを露呈したのはやはり練習がまだ足りなかった証拠なのだろう。良くも悪くも練習の結果が出たことになる。走って感じたことは完走することがいかに大変なことかということだが、それは必ずしも非現実的な夢ではないということも感じた。練習次第ではスポーツ特待ではない我々でも完走は出来るはずだ。来年以降、個人ロードやインカレに挑む3年生以下には是非とも自分の限界に挑戦するようなトレーニングに励み、是非とも完走を果たして欲しい。
最後になりましたが、応援・補給が非常に力になりました。暑い中駆けつけて声援を送ってくれた谷川先輩、矢作部長、三宅監督、そして手厚いサポートをしてくれた有田と一年生には大変感謝しています。どうもありがとうございました。